自分語り131-初心者のためのDJ機材 入門講座(前半)

2008年11月25日 | トラックバック(2)


初心者のためのDJ How to Setup - by 石橋楽器店


1.はじめに

 長文傾向のブログを運営しているからでしょうか、イベント中にお客さんに「DJを始めたいのだけれど、基礎知識がないから教えて欲しい。」というご相談を受けることが多くなってきました。私は確かに最近でこそパーティーに呼んで頂いてDJをすることが増えてきましたが、プレイするジャンルもとても偏っており、特別テクニカルなDJを行うタイプでもありませんので、これからするお話はDJ TECHNORCHだからこそ出来る入門講座という訳ではなく、DJを日頃している人間からすると極めて一般的な知識が立ち並んでいる入門講座です。

 ただ、現在進行形でDJしている身として、「どれだけ安く機材を揃え・自宅DJ中の変なクセを現場に持ち込まない」かが如何に重要なことであるかは実感しているつもりです。DJというものに少しでも触れたことがある人は殆ど知っている知識で埋まった記事になっていると思いますが、最新音楽雑誌のように無用に新製品を押しつけることもなく、かつ最近急速に変化しつつある同人音楽系クラブミュージックとの兼ね合いも載せて書いているつもりですので、ご存じの方は軽い復唱のつもりでお付き合い頂ければ幸いです。

 1:DJ初心者にとって如何に安く安全なモノを買いそろえるかは死活問題
 2:無闇に新製品はお薦め致しません、スタンダードを探しましょう





2.想定読者とその意図

2.1.想定読者

 本記事の想定読者はぶっちゃけていいますと、人物像としては「ゲーム音楽・同人音楽系クラブミュージックから音楽を知り、最近レコード屋でテクノ・ハウスを聴き始めた貧乏高校生」であり、音楽像としては「最近日本人アーティストが作ったちょっぴり個性的なクラブミュージックに慣れ、これからレコード屋に行ってちょっくら本場のハピコア・ガバを買って、いっちょDJの一つでも始めてみようではないか。」と考えているような読者を想定しています。

 まず大変に重要なことですが、最終的に現場でDJをしてみようと考えていることが大前提です。自宅DJではじめ自宅DJで終えることが最終目標である場合、選択肢は驚異的に広がります。自宅でどのようなクセがついたところでそれは即ちあなたの個性であり、このような入門記事は必要ありません。この記事は自分語りには珍しく断言口調の発言が目立ちますが、それはひとえに現場DJデビューを目標としているからに他なりません。

 ということで本記事の想定読者として既に現場でのDJ経験が30回以上あり、シスコレコードが潰れたことがリアルにショックなレコードファンを想定していません、そういう人が読むと確実に飽きる記事になっています。特にジャンルとしてHOUSE/TECHNO/TRANCE/HARDCORE DJ一直線で想定しております、HIP HOP/R&B/REGGAE DJを目指す場合は機材選びを誤ります。必ずこの想定読者に自分がハマる場合のみ参考にして下さい。

 実記販売店として全てのリンクをDJ機材専門店PowerDJ'sへ付けてありますが、以下で紹介する楽器は基本的にほぼ全ての楽器屋に置いてありますので、ご近所に楽器屋がある場合は別途そちらでご相談下さい。また中古市場はYahoo!オークションがありますが、ビックリするぐらい何の保証もありません。出来れば中古も現地でお店の人に相談した上でご決断下さい。

 1:現場DJデビューすることを目的にしている読者が想定です
 2:現場DJデビューしない場合、如何に個性的な機材を購入しようとそれは個性です

2.2. 何故 業界標準機 をお薦めするのか

 以下、業界標準機を個々の資金力に合わせて紹介する文章となりますが、そもそも何故現場DJデビューをする想定読者を相手にすることが業界標準機の紹介に繋がるのでしょうか?

 まず、実際にクラブデビューするとDJブースに用意されている機材がどこのクラブでもグレードにこそ差があれ、基本的には同じシリーズの機材であることに気がつかされます。詳しくは個々に述べますが、ターンテーブルであればTechnics SL1200、CDJであればPIONEER CDJ-1000もしくは800、ミキサーであればPIONEER DJ-Mシリーズ(もしくはちょっと変わっていたとしてもVESTAX PCVシリーズ)であることが殆どです。

 例えばあなたがDJデビューをする機会を得たとして、自宅でのプレイヤーがDENON DN-Sであり、ミキサーがVESTAX PMCであったとします。あなたは新人DJであり、ラウンジDJであり、簡単に言うとイベントでの立場があまり大きなDJではありません。

 そんな新人DJのあなたが、デビューの舞台を完璧にするためにいつも通りの機材でプレイしたいと思ったとして自宅の機材を全て持って行きたいとオーガナイザーに言えるでしょうか?そしてあなたはその大量の機材を持ち運べるでしょうか?オーガナイザーがそれを一々全てのDJに許可するでしょうか?

 例えあなたがDENON DN-SでCDをプレイし、VESTAX PMCでのミキサー使いに慣れていようとも、現地に置いてあるプレイヤーはほぼ確実にPIONEER CDJ-800であり、ミキサーはPIONEER DJ-Mでしょう。DN-Sでなければ出せない独特なプレイは確かにありますが、それは一々DJごとに機材を切り替えてまで代用が効かない程、特別なプレイが期待されている訳ではりません。そうなると当然あなたが何のプレイヤーでDJをしていようとも否が応でも現地では業界標準機でプレイせざるを得なくなるのです。

 初のデビュー舞台が、使ったこともない機材、これ以上恐ろしいことがあるでしょうか。現地ではDENON DN-Sの盤面の触り心地とも、VESTAX PMCのEQの触り心地ともまるで違う感触があなたを襲います。そしてその日をなんとか乗り切っても次回もその次回も同様の環境でのプレイを強いられます。

 そして私達は後悔するのです。こんなことならば初めから業界標準機を買っておけば良かった。だからこれは「現地DJデビュー」を目指す人を想定読者とした入門講座です。現地でDJデビューする目標がないのならばこれ以上強い個性はありません。各社の個性的な機材はあなたに他社とは異なる触り心地という個性を与えてくれるでしょう。しかし、その独自の触り心地は現地において新人DJにとってかなりの驚異です。だから私は薦めます、業界標準機を。

 1:DJデビューをする時に自分の機材は持ち込めない
 2:一度覚えた触り心地はなかなか取れない
 3:あなたの培ってきた個性、即ち「クセ」は、現地において驚異になる
 4:業界標準機さえ初めから使っていればこんな苦労はなかったのに!

2.3. 何故業界標準機は偏るのか

 そもそも、何故どこのクラブに行っても似たような機材が置いてあるのでしょう。お店からすれば当然です。定番の機材さえ決まってくれれば、お店としてはそれ以上機材経費をかけずにブースを固定できるからです。ターンテーブルはTechnicsであり、CDJはPIONEERです。

 選択の幅がやや広くなるDJミキサーもテクノ・ハウスしかプレイされないクラブであれば大体はPIONEER DJ-Mが有利であり、ヒップホップがプレイされる可能性もあればややトリッキーなプレイにも対応出来るVESTAX PCVが置いてあるかもしれません。即ち業界標準機の数種さえ抑えて置けばお店的には大丈夫な訳です。

 お店の立場になってみましょう、DJもカツカツですが、クラブもカツカツなのです。だから業界標準機はほぼ一社独占になる訳です。独占されていないということは即ち個性的であるとも言えますが、あなたが持ち込んだ機材は個性的であるが故にDJブースに物理的に収まらない可能性があります...私達はそれを覚悟して持ち込まなければならないのです...

 1:お店も商売なんですね
 2:むしろ聞いたこともないような機材しかないクラブは段々信用を失っていきます
 3:DJ的にも使い慣れた機材があると助かります





3.DJは何をしているのか?

 ここではまずDJはDJブースで何をしているのかを考えます。「DJプレイはどうやってするのか?」ではありません、「DJは何をしているのか?」です。まず結論として一般的なDJは「左のプレイヤーで曲が鳴っている最中、ヘッドフォンで右のプレイヤーで鳴っている曲を聴き、テンポを合わせて、真ん中のミキサーで両方を混ぜて繋げる。」という作業をしています。一曲変わったら右と左がバトンタッチで交代します。今、もの凄い適当に言いましたが本当にこの一言に尽きます。

 ターンテーブル・CDJのようなアナログ的なプレイヤーでテンポを合わせるにはかなり正確なモニタリングが必要になりますが、これには大音量のクラブでも正確な音が聴けるハイパワーなDJ用ヘッドフォンが必要になります。最近登場したデジタルDJではテンポ合わせはマシンが行っているため、曲確認程度の大雑把なモニタリングで十分対応可能ですのでイヤフォン等でも作業が可能です。

 まず、一般的なDJのための基本要素を考えてみましょう。これらの要素の組み合わせでDJタイプが決定します。DJスタイルとはそれ即ちその人の個性です。しかしながら実際問題、自分にあったDJスタイルというよりは、基本的には何万円まで自分が音楽に投資出来るかが鍵だと言って良いのではないかと思います。以下、お財布と相談しながら読んでみて下さい。

 1:基本的に目的とする楽曲が次々繋げられれば問題ない
 2:デジタルDJの登場により楽曲繋ぎが革命的に楽になりました
 3:楽になりすぎて何もしないDJが登場しました、それはそれ、これはこれ





4.DJ機材 三大基本要素

4.1.ターンテーブル (レコードプレイヤー)

 ご存じ、レコードをプレイするために必要なレコードプレイヤーです。まず断言しますがターンテーブル業界はほぼTechnics一社独占状態です。あなたがDJを目指す場合、どのようなクラブに行っても殆ど100%Technics社のターンテーブルが置いてあることを念頭にターンテーブル選びをして下さい。

 まず、ありがちなこととしてテクニシャンなDJを目指してVestax社を購入してみたり、特に深刻な問題として安いからという理由でAmerican Audio社を購入すると、回転ターンテーブルの物理的なクセが体に染みつき、実際にDJプレイした際に致命的な状況に陥ります。

 ほぼ一点決めでTechnics社のターンテーブルを狙いましょう。高い安いは現行機種としてTechnics SL1200-MK3 / MK5 / MK5G / MK6があります。2008年現在MK3の中古を狙うと相当な安価で購入することが出来ますが、発売から相当経っているのでさすがにちょっと心配ですね。しかし残念ながらSLシリーズはちょっとやそっとでは壊れません。色々と変なクセが残ったりしますが本当に壊れにくく、未だに小さいクラブではMK3がそのまま置いてあります。とはいえ2008年現在流通しているMK3の殆どはライトの寿命が切れていると思われますので、見た目を気にする場合・確実に安全なプレイヤーを捜す場合はMK5以上を狙いましょう。

 MK5とMK6では安定性が向上したと書いてありますが我々素人には理解不能です。MK6を買う理由は素直に「新しい」からで良いと思います。ちなみにMK4は無かったことになっています。MK3, 5, 6はピッチが0~8%で変化可能ですが、MK5Gのみテンポ0~16%と幅広く変化可能となっています。基本的に10%以上の変化は殆ど使わないと思いますがあなたがSCHRANZ DJを目指す場合は大変に役立ちますのでMK5Gをお薦め致しますが、それ以外の場合は基本的に中古のMK5を買っておけば間違いないと思います。

 1:ターンテーブル業界はテクニクス一社独占状態
 2:安いからと言ってアメリカンオーディオを買わない!
 3:シュランツDJ等の特殊な場合は除き、MK5Gのような特殊ピッチは必要ない
 4:MK5の中古を狙えば安心です
 5:価格は最低3万円~最高7万円ぐらいです

4.2.CDJ (プロ用CDプレイヤー)


PIONEER CDJ-1000 / 800 / 400 / 200 / 100

 再び断言します、CDJ業界はPOINEER一社独占です。自宅でプレイする場合はまだまだ一社独占とは言い難く、TECHNICS, DENON, NUMARK等が各社大変に個性的なプレイヤーをリリースしています。しかし再び断言します。現場のDJブースは殆ど100% PIONEER CDJ-1000/800しかありません。

 お金のないクラブやラウンジDJ担当になった場合はクラシカルなCDJ-100が置いてあってちょっぴり残念な気持ちになりますが、とにもかくにもCDJはPIONEER CDJシリーズが一社独占状態です。

 CDJはまだCDJというものが「操作性はアレだけれど省スペースにはなる」という程度の扱いだった時代にPIONEER CDJ-1000という「ターンテーブルに負けない革命的なCDJ」が登場し、以後一社独占状態になりました。あまりの人気に廉価版シリーズが大量にリリースされていますが、少なくとも1000 / 800のスクラッチ具合はほぼターンテーブルと同等です。あとは値段で選びましょう。

 ちなみにお金の問題でCDJ-1000 と 100を購入するとかすると、練習中にもの凄いイライラします。お金がないなら200を2つとかそういう方向性で選びましょう。

 1:CDJはPIONEER CDJシリーズ
 2:CDがスクラッチ出来るのは当たり前の時代
 3:違う種類のCDJが一台づつ置いてあるとDJを辞めたくなるので注意

 CDJシリーズの最上位機種、MK1~3まで存在し、一台大体10万円~15万円で買えます。スクラッチが出来るのはもはや当たり前!波形が目で確認出来るのが実はかなり重要で、楽曲展開が視覚的にわかるのが特徴。MK2まで1000はスクラッチテーブルが重く・800が軽いという特徴がありましたが、MK3に重さを調整するつまみが登場し、更にはMP3をつめたCDRの取り扱いも開始、出来ないことがほぼ何もなくなりましたがとても高価です。現地DJブースには必ずこれか800が置いてある。

 1:自身のDJスタイルがCDJオンリーの場合、いつかは持ちたい最上位機
 2:とりあえずこれを使っていて困ることは何もない

 CDJ-1000の爆発的なヒットから登場した廉価版、もちろんスクラッチタイプ。一台7万円~9万円で買えます。廉価版とは言うモノの、最大の弱点である「波形が目で見えない」という点を除けば、その使い勝手は1000シリーズとほぼ一長一短であり、こちらにだけついているビートループ機能が好きでこちらを選ぶ人も多し、MP3ファイル入りCDRも取り扱えるようになり大定番。現地DJブースには必ずこれか1000が置いてある。

 1:波形表示に拘る人と拘らない人がいる、値段と考えると1000とは一長一短
 2:私達がプレイするようなサイズのクラブは1000より800の方が多い

 ホームユースを謳う現行最新機種。スクラッチが出来るタイプのCDJとしては最も安価ですが、一台7万円と安いのか高いのかわからない価格が悩みどころ。MP3は勿論、ついにUSBの取り扱いが可能になり、Vinyl DJ, CDJ, PCDJに加えついにUSBDJの時代が来たことにみんなが驚きました。番号が800の半分しかないことからもわかる通り、スクラッチ機能などは1000 / 800に比べると大幅パワーダウン。

 しかし、某有名トランスDJがワールドツアーで「レコード重い」の一点張りでUSB片手に世界を飛び回る際、現地にわざわざ本機を用意させる等、トリッキーかつ過激なスクラッチを要求しないならば相当な高品質を持っているといって良いと思います。

 ホームユースとしては私としては一番好きな機材なのですが、如何せんホームユースなのに微妙に高いのがたまに傷、だから大概の人は「新品のCDJ-400よりも中古のCDJ-800」を購入するため、私自身あんまり持ってる人は見かけない微妙な立ち位置の一作。ホームユースを意識してエフェクトを付けたりするのは良いのだけれど、そういう余計な機能を削ってあと2万円安く出来れば相当ヒットすると思います。

 1:性能的には相当素晴らしいけれど、高いのか安いのかわからない
 2:DJ中心ではないオシャレカフェにたまにある程度で、正直普及していない
 3:USBDJ専門として活動したくてもクラブにCDJ-400自体が置いていない
 4:スクラッチプレイがしたいなら800以上を買おう

 スクラッチが出来ないタイプのCDJの中で一番高品質なタイプ、一台5万円。これ自体にエフェクトがついていたり、相当ホームユースを意識している様子。形もカッコよく、お金の問題がないなら自宅DJではこれぐらいをチョイスしておきたいところ。でも逆に言うと、家で使うには機能の割に高く感じる矛盾。このぐらいお金があるならもうちょっと出して800の中古を買うし、このぐらいしかお金がないなら100を買うのがありがちです。テーブルタッチがシリーズ中、唯一独特なこともあり、非常に普及率が低い。

 1:CDJ-200が二台並んでる自宅DJってなんだかオシャレ、でもそれだけ
 2:機能が中途半端、魅力は基本見た目だけ、本当にここは資金力が勝負

 シリーズ中再安価機材。実はシリーズ中、本機だけ特別古いので中古が大量に出回っているため、実に一台1万5千円~3万円というお値段で買えるのが非常に心強い。安いだけあって操作性はアレですが、本来CDJってこのぐらいのインターフェイスが普通なので如何にCDJ-1000が革命的だったのか実感させられますね。今でも大きめなクラブのラウンジフロアや、小さいクラブのメインフロアに現役で置いてあり、CDJ-1000に「CDJモード」で本機と同じ操作モードが搭載されているため、本機さえ使えればCDJはどれでも大丈夫な一台であるのも確か。お財布事情が苦しい場合は迷わずこれを2台!と行きたいところ。勿論スクラッチなんて夢のまた夢。自宅DJ及び小さいクラブの強い味方です。

 1:お金がない時の強い味方
 2:変なクセがないので、これさえ使えればCDJシリーズは何でも扱えます
 3:新人DJのデビュー時には、現地にこれがあると想定しておこう




4.3.DJ ミキサー

 話がややこしくなります。次はDJ ミキサーです。ミキサーは各プレイヤーから発信された音を混ぜ合い曲を繋げる要となる機材です。そのDJミキサー業界ですが、業界標準機があるような...ないような...微妙な状態です...具体的な現状を言いますとテクノ系クラブ5店に4店はDJM-800 / 700 / 600のどれかを常備していますが、前日にヒップホップイベントがあった場合、スクラッチに強いVESTAX PMCシリーズ等が置いてある可能性もあります。また、ハウスに強烈に特化したクラブでは稀にRODECシリーズが置いてありますが、これは非常に独特なインターフェイスを搭載していますので、DJミキサー業界は決して一社独占ではありませんが、以降簡単のため、「多分現地にも置いてあるであろうDJミキサー」としてDJMを基準にお話致します。

 まず、業界標準機800 / 700です。DJM-1000というあんまり現場では見ない高級機を除いた場合、この二つが現場での最高品質といえます。特にまともなクラブであれば機材リストの中にDJM-800は必携であり、小さいクラブでDJM-800で置いてある場合、そこは相当機材的に信用してよろしいところかと思われます。以前はDJM-600がほぼ業界標準機であり、ちょっと古いクラブではまだまだ現役です。

 DJM-400は、そもそもクラブという空間で2チャンネルミキサーというものをあまり見かけないので業界標準とは程遠いですが、何が大事かというとパイオニア社独特のEQツマミの重さと縦フェーダーの重さが同じであることだと思われます。

 現在、大体のテクノDJはDJミキサーの感覚をDJMシリーズを標準に培ってきているかと思われます。この感覚とはつまり、EQツマミが結構にでかく、±0dBで一度カチッと止まること(センタークリック)、低音を完全に振り切るとアイソレーター状態になり低音成分が一切聴こえなくなること、縦フェーダーのフェーダーカーブが大体リニアであることが条件であると言えます。

 EQの切れ具合(±16dBまでしか切れないミキサーなのか、±32dBもしくは-∞まで切れるミキサー)なのかは体感的に非常に重要であり、慣れない状態で現場に向かうと思った以上にEQが切れてしまったりして理想の繋ぎが出来なくなります。逆に慣れてくると大概のEQの切れ具合はどうでもよくなってきます、そこは慣れが勝負。また、ヒップホップミキサーに多いのが縦フェーダーがリニアではないこと、縦フェーダーを8割程進めた段階で急に音が入ってくるようなヒップホップ向けミキサーが業界には沢山ありますが、テクノではDJMなリニア感が定番です。また、DJMシリーズには横フェーダーのリニア感を調節するものが多く。バトルDJならともかく、大概の場合はスクラッチもDJMシリーズで問題在りません。では何が問題なのか、それはズバリ価格です。
 
 実に800は20万円、700は15万円、600は10万円、2チャンネル式の400ですら6万5千円します。例えCDJ-100x2で3.5万円まで切り詰めてきても、ミキサーがこれでは自宅DJはやっていられません。それではやはりここまで来て業界標準機の手触りを手放すしかないのか?そこで役立つのが業界標準機のパクリ会社、その名もBEHRINGER社です。

 安いですね!性能は名前からご推察下さい、まず価格をご提示致します。左から5万円、2万5千円、2万円、1万5千円、1万円です。ご覧下さい、DJX700とか清々しいですね!なんと言っても安いですね!見ての通りDJM-700のパクリです!他のシリーズは似たような名前のVESTAXのパクリです。簡単に言うと2万5千円でDJX 700を買って下さい!大体1年ぐらいで壊れます!

 全体的な安っぽさと触り加減の違和感は色々とアレですが、現地でギリギリDJMに切り替わっても何とかイケるぐらいに似ています。というかなんといっても安いですね!個人的にはVESTAXやGEMINIで安めのミキサーを買って変なクセをつけてしまうよりもこの手のパクリメーカーから「消耗品」覚悟で安く買って段々とステップアップという方が余程シンプルな気が致します。ここについてはいくらでもツッコミどころがあるので、当方即座に撤回する覚悟があります。でも安いですよね!

 1:ミキサーの手触りは予想以上に大事、出来ればDJMシリーズに慣れておこう
 2:良いモノは高い
 3:安いモノは壊れやすい
 4:ベリンガーは誇張抜きで壊れます、壊れないソレはもはやベリンガーではない
 5:一度もお店で触ったことがないミキサーを買うのはとても危険

ベリンガーは嫌!という人のための選定ポイント
 ★:3バンド式EQを選ぼう (2バンド式は通常ヒップホップ向け)
 ★:EQが-24dB以上カット可能である方がテクノには使いやすい
 ★:EQつまみが最低限大きい (握りやすい)
 ★:EQつまみが重すぎない (一部のミキサーが異常に重い)
 ★:EQつまみにセンタークリックがある (ヒップホップ向けは中心で止まらない)
 ★:縦フェーダーが軽すぎない・重すぎない (好みの問題だけどもの凄く重要)
 ★:縦フェーダーの角度がリニア (ヒップホップ向けは非常に急激)
 ★:横フェーダーの角度が急激か、もしくは変更可能か (スクラッチの可否)
 ★:各チャンネルを混ぜてモニタリング出来るかどうか (意外と重要)
 ★:対象ユーザーがヒップホップかテクノ・ハウスなのかに注意する
 ★:一番買い換えの多い機材がミキサー (特にベリンガーは消耗品扱い)




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AVSS Event Infomation - DJ (2008年11月26日 15:12)

http://www.technorch.com/2008/11/131---dj.html僕なりに多少思うところがあったので、書いてみようと思います。  続きを読む

http://jvm.seesaa.net/article/110372308.html 報告が遅れましたが、主催の岡島紳士さんによる「アイドルミュージ... 続きを読む

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