他人語り20 - 忍とも勘とも

2008年11月29日 | トラックバック(0)

【記】

 風邪です。ここのところ月に一度は風邪をひいています、大丈夫でしょうか。しかも最近のは治りが非常に遅いです。まぁにんともかも。

 「笹原宏之 (著) / 訓読みのはなし - 漢字文化圏の中の日本語 (光文社)」によるとウルサイという言葉に明治文学が「ウルサイと言えば蠅の羽音だな」ということで「五月蠅い」という漢字を当てたそうです。これはもはやワープロの漢字変換候補に載るほどの立派な日本語ですね。昭和文学がこれに加え、「いや、ウルサイと言えば蝉の羽音の方がもっと凄いだろ」ということで「八月蝉い」という漢字を当てていました。さすがに普及していませんがこのような試みが実に面白いですね。

 そういえばカマイタチという怪異現象も「鎌鼬」なのか「構え太刀」なのか結局固定されていないそうです。固定というかこの場合はどちらかが後付けの説なのでしょうが、このような試みも実に面白いですね。

 先程、つい口癖で「にんともかんとも」という言葉を使ってしまいました。このフレーズをワープロで打っても漢字変換されませんし、ググっても適当なものが見つかりません。ここで私はなんとなく「忍とも勘とも」を当ててしまいたいと思います。なんだか漢字的にも良い響きではありませんかね?別に流行らせようとしてるわけではありません。ただ私が今使いたいだけです、忍とも勘とも。

 さて、トップページメニュー部分を少しづつ改装しはじめました。いくらなんでもこれまでのメニューは改装前(Version 2時代)のものを流用しているため見にくすぎます。ちゃんとしましょうね。

 前回のDJ機材入門講座はかなりご好評だったようで色々な方からリンクして頂きました。ありがとうございます、嬉しい限りです。中でもやけのはらさんが見に来てくれていたのはかなり驚きました。ありがとうございます。

 ということで体調が悪い上に他にも色々と文章を書いているので今日の記事は少なめです。





【事】

Adobe Records
Photoshop , Acrobat Reader等で有名なあのAdobe社が音楽レーベルを設立、すいませんちょっと意味が分かりませんでした。

クラフトワーク、自らの曲をサンプリングされた著作権裁判で逆転敗訴
この人レベルまで行くともはやサンプリングされ過ぎていて一個一個探していくのも大変なんじゃないのかな?と思われるクラフトワークのサンプリング訴訟。ちょっと前の別件・別州の判決では0.1秒サンプリングの長音ループでも違法という嫌がらせのような判例が出ていましたが、なんと今回のクラフトワーク裁判では「2秒ぐらいならいいと思う」ということでクラフトワークが敗訴しました。うぅ~ん、びっくり。

DJ機材専門店PowerDJ'sによるDJ機材入門
私のやっている「如何に安く標準機材を揃えるか」とは全く別の方向ですが、DJというものがどのような作業をしているかが店をあげて説明されており、書店で「DJ入門書」を買うよりもよっぽどまともな内容になっております。DJがどのようにして楽曲を繋げているのかという構造を知らない方は是非チェックを。

苅田狼藉 / 知恵進み がどうかしてる
苅田狼藉さんの同人音楽作品「知恵進み」がよっぽどどうにかしていました。本気で...

知恵進み トラックリスト

01 : 知恵進み
02 : 鷲鼻の赤ちゃん
03 : 私の緊急停止用ボタン
04 : 真のメシア
05 : 汚い雪だるま
06 : チンポッティとオマンチャイ
07 : ラザロ徴候で抱きしめて(本家バージョン)
08 : ラザロ徴候で抱きしめて(リンバージョン)







【絵】 ※閲覧にはpixivへの登録が必須です







【本】


★★★★★★★★☆☆
とよ田 みのる / FLIP-FLAP

世界初(?)のピンボールラブコメ!!「このスコアを超えること」片想いの同級生・山田さんが提示した交際の条件をクリアするため、フツーの高校生・深町くんの生活が一変する!!!

何か一つ、それがどんなに非生産的な行為であろうと、熱中する人間はかくも美しいのだ、というのを描いてくれた漫画。

表紙・裏表紙の構図・カラーバランスからして徹底的に好み、この作者は知っていましたがこればかりは我慢出来ずに手に取ってしまいました。

ピンボールというどう考えてもメジャーではないゲームを題材にした「ハマる」美学を、恋愛というモチーフを絡めて描写した一作。

ピンボール台を正面から掌底で打ちつけるという只の乱暴な行為がただひたすらにカッコイイマンガ。

ひきこもれ!そしてひらきこもれ!すべての新時代のクリエイターとその予備軍のために!Google、You Tubeの出現に代表されるWeb2.0時代の到来をあまりにも正確に予見した戦慄の名著・「ひらきこもりのすすめ」が5年ぶりにアップデート&バージョンアップ!ひきこもる者にこそクリエイティブな世界はひらかれる!渡辺浩弐が全力で放つ、危険かつ値千金のアジテーション!最終章には闘うイラストーリー・ノベルスマガジン『ファウスト』編集長兼講談社BOX編集長・太田克史のロングインタビューを掲載!

21世紀の日本は文明が発達し過ぎて、本当は一週間のうちに1時間ぐらい働けば最低限食っていけるようになっているはずなのに、今の世の中って実は無理やり仕事を増やしているだけなんじゃないの?そんな無駄なことをしているぐらいなら一つの好きなことに熱中し続けるオタクになってひきこもりになって、そしてついにはひらきこもりになって生きれば、きっとあなたは充実した満足する人生を送ることが出来るよ!っていうか俺は実際そうやっているよ!


という感じの本。

言っていることはちょっとぶっ飛んでいるけれど、実際著者の語り口を読んでいると実に知性的であり、納得する部分も多く、実際に初版当時の内容としては驚くべき先見性を感じる部分も多数ありました。面白いです。

但しこれを、下手をしたら中学生が読むかもしれない講談社BOXでリリースすることは本当に危険だ。この手の話題は思いついたら行動してしまう人がパッと読んでパッと学校をやめてしまったりするようなことが後を絶たない。

著者だってこの手の話題の数多くの生き方の選択肢を知った上でこれを読んでもうちょっと多様性のある人生観を身につけてくれということなのだろうけれど、講談社BOXからこのパッケージでリリースしてしまう恐ろしさといったらかなりのものです。

非常に面白いお話ですが、18歳未満は反対意見を先に読んでからこれを読まないととっても危険。


★★★★★☆☆☆☆☆
佐藤 友哉 / 子供たち怒る怒る怒る

過去の呪縛から逃れるため転校した神戸の小学校では、奇妙な遊びが流行っていた。「牛男」と呼ばれる猟奇連続殺人鬼の、次の犯行を予想しようというのだ。単なるお遊びだったはずのゲームは見る間にエスカレートし、子供たちも否応なく当事者となっていく―(表題作)。新世代文学の先鋒が描き出す、容赦ない現実とその未来。ボーナストラックとして書き下ろし二編を収録。

①大洪水の小さな家
②死体と、
③欲望
④子供たち怒る怒る怒る
⑤生まれてきてくれてありがとう!
⑥リカちゃん人間


色々作風を変えようとしている佐藤友哉当時のいろんなチャレンジが読める短編集。佐藤友哉の作品としては割と珍しいような、実はいつも通りのような短編が沢山につまっていますが、少々思い切りが足りないのかも。

ですが、全く別の短編でありつつもこれだけ全編を通してブラックな空気で埋められる陰湿さはやっぱり凄まじい。特に表題作「子供たち怒る怒る怒る」の陰湿な殺人描写とリカちゃん人間のリカちゃんの絶望感たるやきっつぃです。

時期的に確かもう数作こなしてから「バックベアード」を書いたのだと思いましたが、そう考えるとその飛翔はやはり素晴らしい。

小心者な漫画家の「僕」と美人だけど短気な「妻」の、ゆる~い日々の出来事をつらつらと描くエッセイ風4コマ。日常で当たり前にあるような小さな出来事に、一喜一憂して悩み葛藤する主人公(=作者)の姿がすごく共感できて、笑えます。『僕の小規模な生活』(講談社)とあわせて読むとより一層楽しめます。

「僕の小規模な失敗」から派生した主人公「福満しげゆき(作家本人)」のリアル妻のマンガ。

初期の「俺の人生は終わりだ...」っていう本気モノの絶望感は段々なくなってきて、なんとなく可愛らしいお話になってきました。

なんだか佐藤友哉の小説を見ているみたいで変な気分(あちらが絶望からの飛翔だとするとこちらは絶望からの安堵?)。

妻を小馬鹿にし、徹底的に自分を落としめつつ(普通ここまで自分を捨てられない)、なんとなく本当に奥さんのこと好きなんだろうなぁ~っていう感じが伝わってきて好きです。

「や!やめてくださいよ!僕は女性を性欲の対象としか見れないんですよ!」

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